院長ブログ

10倍よくわかる!「健康診断結果」のトリセツ 人生を変える代表的8項目の「読み方」とは

カテゴリー:院長スケジュール2024年11月19日(火)

患者さんに献身の結果を相談されます。わかりやすい記事を見つけましたので紹介しますね。

10倍よくわかる!「健康診断結果」のトリセツ 人生を変える代表的8項目の「読み方」とは

健康診断の結果はあなたの今の健康状態を知ることができる「情報の宝庫」です

■気になる「あの項目」の意味は?

健康診断は受けっぱなしにしないで、結果をしっかり見ることが大事です。
ところが多くの人は結果をよく見ずにしまいこんでしまいます。これは実にもったいない話です。健康診断の結果はあなたの今の健康状態を知ることができる「情報の宝庫」なのですから。
とはいえ「見方がよくわからない」という声があるのも事実でしょう。
そこで今回は「健康診断の結果の見方」について解説したいと思います。ページの関係ですべての項目を挙げるわけにいかないので「これだけはぜひ見てほしい」というポイントについて述べます。

まずは多くの方が気になるであろう「あの項目」から見ていきましょう。

血糖(空腹時血糖値)
この数値が高いと糖尿病のリスクが高まります。糖尿病になると脳卒中、心臓病を発症する危険性が高まります。また糖尿病の人はがんや認知症のリスクも増大します。

糖尿病患者は増加の一途をたどっています。予備軍も含めればその数は2000万人と言われています。糖尿病は一度なってしまうと一生の付き合いです。そうなる前に血糖値をしっかりコントロールすることが大事です。

血糖値を良好に保つことは、糖によって身体のタンパク質が変質する(糖化)を避けることになるので、老化予防に大きな意味を持ちます。

なお、血糖値については以前の記事「『血糖値が高い』と気にしている人の重大な盲点」も参考にしていただければと思います。

コレステロール
コレステロールは血中の脂質の一種です。コレステロールというと「動脈硬化になる」「高いとよくない」などといったネガティブなイメージを持たれることが多いのですが、実は体にとって非常に大事な働きをしています。

まずコレステロールは細胞膜を合成する材料です。またストレスに対抗するホルモンのコルチゾールや、男性ホルモン、女性ホルモンのもとにもなります。また胆汁酸の原料にもなり、脂質やビタミンの吸収を助けます。

エネルギー産生を支える抗酸化物質である「コエンザイムQ10」や免疫を支える「ビタミンD」は「コレステロールのきょうだい」のような物質です。

ですからコレステロールが低すぎるのも問題。不足すると元気がなくなったり、免疫力が落ちたりしてしまいます。

高めのコレステロールが気になる方は、コレステロールを胆汁に変換して排出する肝臓の機能を高めること(アルコールを控える、ビタミンCなど肝臓をサポートする栄養素を摂るなど)と、腸管に分泌された胆汁の再吸収を抑制するために、食物繊維の摂取を増やすことをお勧めします。

コレステロールは、糖質や脂質がエネルギーに変換される途中の物質「アセチルCoA」から合成され、タンパク質に包まれて血液中を運ばれます。

コレステロールが低い方は、糖質・脂質・タンパク質の三大栄養素の摂取や消化吸収がうまく行っていないのかもしれません。血糖値が安定するように上手に補食を摂ったり、タンパク質の消化が促進される様に胃腸のケアを心がけることをお勧めします。

■「疲れが取れない人」「朝起きられない人」はこの項目をチェック

MCV
血液検査の一項目で「赤血球の大きさ」を表す値です。このMCVは鉄が足りないと小さくなります。ヘモグロビンなどの値が基準値内であってもMCVが小さいと「鉄」が不足している可能性があります。

鉄がないと食べたものをエネルギーに変換することができず、「朝起きられない」「どうも元気が出ない」「頭痛」「肩こり」「冷え」「イライラが止まらない」などさまざまな困った症状が出ます。特に生理のある女性は鉄不足に陥りやすいので気を付けてください。

またこのMCVは数値が高すぎるのも問題です。ビタミンB12や葉酸が不足することで正常な赤血球がつくれず、「巨赤芽球性貧血」になっている可能性があるからです。

ちなみにビタミンB12や葉酸は血管にダメージを与える物質「ホモシステイン」を処理するために欠かせない栄養素でもあります。また、遺伝子の部品である核酸や、神経伝達物質の生成など体内で必要な様々な物質の合成に深くかかわっています。血管や脳をはじめ、全身の臓器を健康に保つためにも適切な補給がおすすめです。

■見逃しがちだけどチェックすべき項目

総蛋白
見逃してしまいがちですが、ぜひチェックしてほしい項目です。

十分なタンパク質を摂っているかどうかを知る手掛かりとなります。これも『サプリメントの正体』で強調したことですが、タンパク質は体の土台を支えるもの。不足するとさまざまな不調の原因になります。

総蛋白が不足している場合は食生活のバランスを見直しましょう。

またタンパク質をしっかり取っていても胃腸の機能が落ちていて、しっかり消化吸収できない場合もあります。その場合は、胃腸の機能低下の原因を把握するために、医療機関に相談することをお勧めします。

中性脂肪
中性脂肪もコレステロールと同じ、血中に含まれる脂質のことです。中性脂肪は私たちが活動するためのエネルギー源となりますが、摂り過ぎた分は皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられます。

中性脂肪は肥満の指標でもあるので、多くの方が気にされていると思います。しかしこれもまた高すぎるだけでなく、低すぎるのも問題です。ダイエットなどで過度の食事制限をしていたり、脂質を過剰にカットするなど、偏った食生活をしたりすると低くなります。

中性脂肪が低いとエネルギーが産生できず、疲れやすくなったり、寝ても回復できなかったりします。また冷えや免疫力低下、肌荒れなどの原因にもなります。まずは食事の見直しをすることが大事です。

■「生活習慣病のサイン」を読み取る

γ-GTP
お酒をよく飲む人、肝機能を気にする人にとっては気になるγ-GTP。肝臓の解毒作用に関わる酵素です。

この値が高いと、体に毒物が入っている、解毒が滞っているというサイン。多くの場合はお酒の飲み過ぎや煙草が原因ですが、それ以外にも毒物の存在があるかもしれないので、生活環境の見直しのきっかけに使えます。

逆に低すぎる場合は、タンパク質の摂取不足や消化吸収の問題を示している可能性があります。

ALT、AST
肝機能というとγ―GTPというイメージがあるかもしれませんが、ALT(GPT)、AST(GOT)にも留意が必要です。

ALT、ASTは肝臓で働く酵素ですが、肝臓の細胞が壊れると血中に流れ出ます。つまりこれらの数値が高いと肝臓に炎症が起こっている可能性があります。

肝機能が低下すると、タンパク質の合成や、血糖値の安定がうまくいかなくなり、疲れやすくなり、仕事のパフォーマンスも落ちてしまいます。肝臓は異常があっても自覚症状が出にくい臓器。まずはこれらの数値をよく見ましょう。

逆にこれらの数値が低い場合は、タンパク質やビタミンB6の摂取不足を示している可能性があります。

尿酸
尿酸値が高すぎると「痛風」になることはよく知られていると思います。

コレステロールと同じように「体に悪いもの」と思われていることが多いのですが、尿酸も体内において老化を促進する活性酸素を除去する働きをしてくれています。体内で最も多い抗酸化物質なのです。

ですから低すぎるのも問題です。尿酸値が低い人は、ビタミンCやビタミンEなどの抗酸化栄養素の補給を心がけてください。

■健康診断を軽視するとどうなるか

いかがでしたか?

健康診断に登場する検査項目は、私たちの体の状況を教えてくれるありがたい数値です。

車の運転をする際には、速度や冷却水の温度、バッテリーの状況、ガソリンの残量などをチェックすると思います。これらをまったく見もしないで運転するなんておそろしくてできません。

それと同じように、私たちも健康に幸せに生きていくためには、自分の体の状況を把握して、必要なメンテナンス(栄養の補給や運動、休養など)をする必要があるのです。

ぜひこの機会に最近受けた健診の結果をもう一度見直す、あるいは今後の健康診断の結果を注意深くチェックしていただきたいと思います。

自分自身を知ることは大事ですよね。

心の不調、「精神科」と「カウンセリング」どっちがいい? 判断基準とは

カテゴリー:院長スケジュール2024年11月11日(月)

季節的なものなのか?最近 心の疲れや不調を訴える患者さんが多いです。そんな時に見つけた記事です。

心の不調、「精神科」と「カウンセリング」どっちがいい? 判断基準とは

精神的な疲れや不調を感じたとき、精神科に行くべきか、カウンセリングを受けるべきか屋並みますよね。その判断は、個々の状態や症状の深刻さに応じて異なります。

精神科が適しているパターン
症状が重い、日常生活に支障があるとき
うつ病やパニック障害、不安障害など、強い精神的な不調で日常生活に大きな影響が出ている場合は、精神科医による診断や治療が必要です。
たとえば、強い気分の落ち込み、仕事や学業に支障が出る、睡眠障害が続く、死にたいと感じるなどの深刻な症状があれば、早めに精神科を受診するべきです。

薬物治療を受けたいとき
精神科では医師が診断を行い、必要に応じて薬を処方することができます。睡眠薬、抗うつ薬、抗不安薬などの薬物治療が効果的なケースでは、精神科の受診が望ましいです。

明確な診断を求めるとき
自分が精神的に何に悩まされているのかを診断してもらいたい、または、病名があるのかを知りたい場合は、精神科での診断が必要です。診断に基づいた治療計画を立てることができます。

状態が長引いているとき
精神的な疲れやストレスが数週間以上続き、自分で対処できないと感じる場合は、精神科を受診することを検討すべきです。

カウンセリングも併用するとよい場合
原因がハッキリしていて、対話で改善が期待できそうなとき
気分が落ち込んでいるけれど、日常生活には大きな支障がない場合や、特定の問題について悩んでいる場合は、まずカウンセリングで状況を整理してもよいかもしれません。

ストレスや疲れが1~2週間程度で、特定の問題に起因している場合は、カウンセリングを受けることで十分に解消されることがあります。

「カウンセリングは通院と同時に使うこともおすすめです。」

話を聞いてもらいたい、心の整理をしたいとき
医療的な治療より誰かに話を聞いてもらいたい、心の整理をしたい、感情や考え方に向き合いたいという場合は、カウンセリングが向いています。

カウンセリングでは、対話を通じて自分の気持ちや考え方を理解し、ストレスや不安に対処するスキルを学ぶことができます。
治療は精神科、話を聞いてもらいたいならカウンセリング
深刻な症状や薬物治療が必要な可能性がある場合は、精神科を優先する。ストレスや悩みがあり、まずは話を聞いてもらいたい場合は、カウンセリングを試してみる。

もしどちらを選んでよいか分からない場合は、まずカウンセリングを受け、必要であればカウンセラーが精神科への受診を勧めることもあるので、一人で悩まずサポートを受けることが何より大切です。

心療内科、精神科、神経科は何が違う?

よく心療内科と精神科でどちらがいいのか悩んだり、神経科もごっちゃになっている人も少なくありません。それぞれの違いとは。

心療内科
心療内科は身体と心の両方を扱います。心療内科は、身体的な症状が主に出ているが、原因が精神的なストレスや心の問題に関係している場合に治療を行います。
たとえば、ストレスが原因の胃痛、頭痛、動悸など、体の不調が心の影響で起こる「心身症」を扱います。身体と心の両方にアプローチする診療科です。

精神科
精神科は、心の病気そのものを専門に扱う診療科で、うつ病、不安障害、統合失調症、パニック障害などさまざまな精神疾患を診断し、薬物療法やカウンセリングを行います。症状が心の問題に起因する場合に利用します。

神経科(神経内科)
神経科(神経内科)は、脳や神経系に関連する病気を専門に扱います。おもに、パーキンソン病、脳梗塞、てんかん、神経痛、筋萎縮性側索硬化症(ALS)など、脳や神経の異常による身体的な症状を診断・治療します。
精神的な問題ではなく、神経系の器質的な問題が対象です。

心療内科と精神科で迷ったら?
心療内科は「身体的な不調が心のストレスに関連している場合」に適しており、精神科は「心の病気そのもの(うつ病、不安障害など)」を診療します。

どちらを選ぶか迷った場合、症状の中心が身体か精神かで判断して受信してみてもよいでしょう。もし心療内科から受診しても、適切な診療科へ紹介されることが多いです。

病院に受診するのにハードルの高さを感じるようでしたら気軽に話のできる医療関係者に何處を受診したらよいか相談してみてくださいね

しんきゅう通信11月号

カテゴリー:院長スケジュール2024年10月31日(木)

しんきゅう通信月 11号 2024

しんきゅう通信11月号です ちょっと涼しく?寒く?なりましたね

なぜ「夜中に目が覚める」と良くないのか?“睡眠不足になるから”…ではない!

カテゴリー:院長スケジュール2024年10月24日(木)

「夜に何回も目が覚めてしまうんです」という患者さんとの会話で見つけた記事です。

なぜ「夜中に目が覚める」と良くないのか?“睡眠不足になるから”…ではない!

夜中に目が覚めて、眠れない悩みはありませんか? 夜中に目が覚めても、すぐにまた寝付けたり、生活に支障を生じたりしていなければあまり気にすることはありません。しかし、夜中に何度も目が覚める、再入眠がむずかしい「中途覚醒」は注意が必要です。

なぜ「夜中に目が覚める」と良くないのでしょうか。

「夜中に目が覚める」がよくない理由
睡眠の質は、眠り始めの90分で決まると言われています。眠りには「レム睡眠」(身体は眠っているが脳は働いている状態)と「ノンレム睡眠」(身体も脳も眠っている状態)があります。寝付いた後、まず訪れるのがノンレム睡眠で、最初の90分は睡眠全体の中でもっとも眠りが深い「ゴールデンタイム」と呼ばれているからです。

眠り始めの90分で脳の老廃物を流している
ゴールデンタイムの間に一日の記憶を整理したり、ノンレム睡眠時には脳に溜まった老廃物を洗い流しているとされています。これが不足していると認知症になりやすいという研究結果も、ここ5~6年で明らかになっています。一晩でレム睡眠とノンレム睡眠を4~5サイクルほど繰り返し、明け方に近づくにつれて眠りは浅くなっていきます。そのため、最初の90分または3時間でしっかり深く眠ることが、睡眠の質を上げる最大の鍵なのです。

中途覚醒とは
中途覚醒とは、一度寝付いても夜中に目が覚めてしまうことを指します。いったん寝付けても夜中に何回も起きてしまい、眠りが浅いタイプです。

「夜中に目覚めたら眠れない」「ぐっすり眠れないことで日常生活に支障が出ている」ようであれば中途覚醒の可能性があります。
ほかにも不眠症のタイプには、朝早く目覚めてしまう早朝覚醒、なかなか寝付けない入眠障害などがあります。
中途覚醒、考えられる原因は

老化
糖尿病や高血圧などの病気
うつ、自律神経失調症
睡眠時無呼吸症候群
過度なアルコールやカフェインの摂取
ストレス など

中途覚醒の原因のひとつに老化があります。加齢によって体内リズムが変化すると、若い頃よりも眠りが浅くなる傾向にあります。

また、中途覚醒の原因として、糖尿病や高血圧が隠れていることや、うつ病、睡眠時無呼吸症候群などの疾患がある場合も考えられます。さらに、過度なアルコールやカフェインの摂取によって、脳が覚醒して睡眠が浅くなり、利尿作用で夜間のトイレ回数が多くなることもあるでしょう。加えて、精神的ストレスや身体的ストレスが原因となっていることもあるかもしれません。

このように、中途覚醒の原因は多岐にわたり、どれかひとつが原因ということもあれば、原因が複数あり複合的に絡み合っていることもあります。自分で当てはまるものを一つずつ潰していくしかありません。

中途覚醒、気にしないのはどう? 放置するリスクとは

中途覚醒を放置すると、睡眠不足によって脳機能が低下したり、ストレスがたまることによるうつ病リスクが高まります。また、通常、寝ている間は副交感神経が優位になっていますが、不眠によって交感神経が活発になることで高血圧を引き起こす可能性もあります。

睡眠不足が続くと、日中に眠気や集中力の低下を感じて、日常生活に支障が出てくることも。仕事のパフォーマンス低下、事故を起こすなど、さまざまなミスにもつながりかねません。さらに、睡眠が十分でないとインスリンの働きが低下するため、糖尿病のリスクも高まるとされています。

夜中に目が覚めたらどうしたらいい? 再入眠へのコツ

では、原因を探るまでのひとまずの対処法として、夜中に目が覚めたらどうしたらいいのか。

夜中に目が覚めてしまったら、無理に布団の中にいなくても大丈夫です。一度布団から出てアロマを嗅ぐ、温かいノンカフェインの飲み物を飲む、ゆったりした音楽を小さな音で聴くなどして、リラックスしながら次の眠気が来るのを待ちましょう。

一度に長時間の睡眠が取れなくても、過度に心配する必要はありません。ある程度まとまった短時間の睡眠を何度かに分けてとる「分割睡眠」でも、疲れを軽減させることができます。

では、中途覚醒をしたときに“してはいけないこと”とは。

中途覚醒時のNG行動

夜中に目が覚めても、スマホの操作はやめましょう。脳が再び興奮してしまいます。

また、必要以上に時間を気にし過ぎると、かえって焦ってしまいます。時計ばかり見る行為もおすすめできません。

寝る前のスマホ、やめられない理由とは。睡眠専門家がアドバイス

中途覚醒を予防する生活習慣のコツ

中途覚醒を予防するためには、毎日の生活習慣を改善することが大切です。以下のように生活習慣を直すだけでも、睡眠の質は上がります。
朝日を浴びる・適度な運動をする

日中、からだを動かして適度な疲労を感じることは、質の良い睡眠につながります。また、朝日を浴びて体内時計をリセットし、しっかり目覚めることも大切です。

昼間忙しくて運動できない人は、朝日を浴びながら少し歩くなど、夜にしっかり眠くなるようにからだのリズムを整えましょう。
寝る前のアルコールを控える

アルコールを飲めばよく眠れると思っている人がいるかもしれません。確かに、アルコールを飲むと眠くなるため、寝付きはよくなるかもしれません。

しかし、夜中にアルコールが切れると離脱症状が起きたり、睡眠の質が下がるなど、かえって逆効果になるため危険です。

睡眠の質を上げる方法|オススメ栄養素、食べ物と飲み物、快眠行動を総まとめ

寝る前にスマホをいじらない

スマホやPCが発するブルーライトは、長時間見続けると脳が興奮してしまい、睡眠障害の原因となることがあります。スマホなどの操作は、就寝する1時間より前に終わらせるのが理想です。
寝室環境の見直しをする

寝室の湿度や温度が不快感をもたらすと、ぐっすり眠れなくなります。湿度は50%くらい、室温は、夏場は25℃前後、冬場は18℃前後に保つといいでしょう。

照明も明るすぎないように気をつけてください。

中途覚醒、病院に行く目安とは

夜中に目が覚めてしまう、寝付くことができない、その状態が続いている。それによって日常生活に支障が出ている、本人が苦しい思いをしているなどの状況になれば治療が必要です。

内科・心療内科・精神科などを早めに受診し、放っておかずに対処しましょう。

睡眠のお悩みには漢方もおすすめ

漢方薬のなかには、ストレスや不安などのデリケートな部分にも作用して、不眠の症状を改善するものもあり、実際に、睡眠外来でも自然由来の治療薬として使われています。

睡眠のお悩みには、「神経の緊張を緩めたり、心を落ち着けて精神を安定させる」「自然な眠りに導く」などのはたらきのある漢方薬が選ばれます。

また、血流を改善して、自律神経やホルモンをつくる内分泌系を整えることにより、イライラや不安、ストレスからくる不調の改善にはたらきかけます。

さらに、胃腸の消化機能を高め、栄養の吸収をよくして疲労を回復させ、胃腸の動きを整えることにより、便秘の改善にも役立つでしょう。
中途覚醒でお悩みの方におすすめの漢方薬
加味逍遙散(かみしょうようさん)

体の上部にたまった気をおろすことで熱を冷まし、イライラ、不眠症などの心身の不調にはたらきかけます。
柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

気をおろして精神を安定させるとともに、からだの熱を冷ますことでのぼせや動悸などにはたらきかけます。神経質でイライラしがち、精神的に不安定な人に向いています。
酸棗仁湯(さんそうにんとう)

血(けつ)を補い、熱を冷ますことで、精神を安定させ不眠症にはたらきかけます。体力が低下して、心身が疲れている人に用いられます。

このように、漢方薬には、睡眠の質を改善するはたらきがあるものもあります。 睡眠障害や、中途覚醒に用いられているものがありますが、大切なのは生薬と体質との相性です。

漢方薬は、ご自分の状態や体質にうまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもありますので病院や薬局で薬剤師さんに相談してください。

中途覚醒が続くと、睡眠の質が低下して、疲れがとれなくなってしまいます。加齢とともに睡眠の質が変わってくるのは仕方ないことですが、生活習慣の改善や、必要に応じて漢方薬などの対策を日常に取り入れてみましょう。

漢方や有効ということは鍼灸ももちろん有効です。鍼灸治療で快眠ですね。

《猛暑のダメージは秋に深刻化》 「エアコンをつけて寝ていたせいか、朝のむくみがひどい」など夏にバテた体の改善法を東洋医学で解説

カテゴリー:院長スケジュール2024年10月17日(木)

秋ですね~というには昼間はちょっと暑い日もあります。夜も寝やすくなったというのに…という患者さんとの会話で見つけた記事です。

《猛暑のダメージは秋に深刻化》 「エアコンをつけて寝ていたせいか、朝のむくみがひどい」など夏にバテた体の改善法を東洋医学で解説

病院に行くほどの症状ではないものの、何とかしたい体にまつわる悩み。そもそも、相談するにも何科に行けばいいのかわからないようなことが年を重ねるたびに増えてないだろうか? その悩み、東洋医学なら解決できるかも――。ということで、『謎の症状』の著書もある予約のとれない人気鍼灸師・若林理砂さんに、中国4000年の歴史による医学古典を基に解説してもらった。

猛暑のダメージは10月に深刻化する

ようやく秋めいてきたと思いきや、突如暑くなったりと相変わらずの気候不順。体の不調を訴える人が増えている。とはいえ、病院に行こうにも何科に行けばいいのやら。
「東洋医学では、気・血・水という観念があり、いずれかに過不足が生じて調和が崩れたり、巡りが滞ると心身のバランスが崩れて不調や病気になると考えられています」つまり、西洋医学と違って、東洋医学は細かく科に分かれておらず、どこに相談していいのか迷うこともない。

「夏バテ症状は、冷たいものの摂りすぎで『脾胃』、つまり胃腸の機能が低下した『脾虚』の状態や、暑さによる体力の消耗や睡眠不足によってエネルギーが不足した『気虚』の状態が考えられます。“気”は、体を温める、筋肉を動かす、思考と記憶を整える、血液と水(津液)を巡らせる、食事を咀嚼し消化して排便させる、免疫にかかわるなど、生命を維持するためのすべてにかかわっていると考えられています」

◆3つのバランスが崩れると不調に!
気が枯渇した状態が続くと、ようやく過ごしやすくなるこれからの季節に体を動かそうにもエネルギー不足で疲れが増し、心身の衰えが深刻化しかねない。

「解消するには運動や食養生により、夏バテ症状から抜け出すことが必要です」

次からは、いまの時期に多い悩みからよくある悩みまで解決法を紹介する。

【悩み1】寝つきが悪く、疲れがとれません。夏の疲れが続いている気がします」

「夏バテを感じた頃からなかなか寝つけず、夜中に何度も目が覚めます。朝は起きても疲れが抜けず、寝る前より全身がだるく感じます。私、もうダメなのかも」(会社員・56才)

◆【回答1】気の巡りを整え、睡眠の質を上げる

「脳と体の疲れをとるには、“質のよい睡眠”が大切ですが、長時間寝ても睡眠が浅い状態が続けば、疲れはうまくとれません。

現代人は頭脳労働者が多いため、脳は疲れていても体はほとんど疲れておらず、深く眠れない傾向にあります。結果、自律神経がうまく機能しなくなり、朝起きると体がだるいという症状が出てしまいます。

人は副交感神経が優位になり、体の深部体温が下がると眠りに入るため、このサイクルを取り戻すことで解決できます。

午前中に、心拍数と呼吸が少し上がる程度の、ちょっときつめのウオーキングや、軽いジョギングを5分ほど行ってみてください。

体を使って交感神経を優位な状態に一度振り切ると、そのあと反動で副交感神経が優位になります。強めの運動をして休憩する、これで、その切り替えスイッチが入りやすくなります。

また、就寝の2時間ほど前に40℃程度のお湯につかって深部体温を上げるようにすると、お風呂上がりには体温が下がり始めるので、深めの睡眠がうまくとれるようになります。

東洋医学では、皮膚の表面を素早く巡る気『衛気』は、入眠時には体内に速やかに格納され、目覚めるときには体表面に出てくると考えられています。運動により気血を巡らせ、発汗して津液を発散させることで衛気の巡りが整ってよく眠れ、疲れもとれるようになりますよ」

【悩み2】「熱中症対策でエアコンをつけて寝ていたせいか、朝のむくみがひどいです」

「今夏は熱中症対策のためにエアコンをつけたまま寝ることが多かったのですが、朝起きると顔や手足がむくんでいます。アルコールや塩分を控え、低めの枕にしましたが効果がありません」(アルバイト・48才)

◆【回答2】湯船につかり、水圧でマッサージを
「室温を快適に保つためにエアコンの使用は必須ですが、体が冷えすぎて体温調節のための汗をかけないことから、皮下組織に水がたまってむくんでいる人が多いですね。私は気をつけているのですが、それでも朝むくんでいることがあります。

そんなときは、朝から残り湯を沸かして湯船につかって全身に水圧をかけ、マッサージ効果でむくみをとっています。お湯につかりながらマッサージを行うのもいいでしょう。

残り湯に入るのが衛生的に気になる人は、最後にシャワーで洗い流して」

入眠のためには夜の入浴が大切だが、むくみとりは朝の入浴で簡単に効果が得られる。1日に朝晩2回、入浴するのもいいようだ。
【悩み3】「家にこもっていたため、運動不足で足腰が弱っています」

「最近、少し動いただけで息が切れてしまい、疲れるようになりました。足腰も弱っているのか、歩いていると、突然ひざの力が抜けることがあります」(主婦・64才)

◆【回答3】筋力の低下は運動で取り戻せます

「気候がよくなり、行楽に出かけようと思ったら、体力が落ちていることを実感したと、治療にくるかたも増えています。この猛暑で3か月以上も引きこもり気味だったかたは、相当筋力が落ちていると考えられます。筋力は、刺激がないと落ちるようにできているので、運動は必須です。

何のタイミングで起きるのかわからず、痛みもないのに、“ひとりひざカックン”のように、ひざの力が抜けるのは、運動不足や座っている時間を長く続けた結果、体がゆがんでしまったことが原因と思われます。

筋力を維持するには1日に6000~8000歩ほど歩き、週に60分以上の息が弾むくらいの運動、それに筋トレを2~3回行うことが推奨されています[※『健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023』(厚生労働省)より]

運動には体力、筋力をつけるだけでなく、気の落ち込みに対しても効果があります。『気うつ』『気滞』のいちばんの処方は、東洋医学的には運動です。

また、ただ力が抜けるのではなく、ロックがかかったように曲がりも伸びもしない状態になった場合は、ひざ軟骨がすり減り、半月板の一部が損傷して小さな骨が挟まって楔のようになっている可能性が高いです。

階段の上で発生して転落すると命の危険もあるので、すぐに整形外科を受診してください」

人によって夏のダメージの出方は様々です。鍼の先生の一度、相談してみてくださいね。

しんきゅう通信10月号

カテゴリー:院長スケジュール2024年10月03日(木)

しんきゅう通信月 10号 2024

しんきゅう通信10月号です

今年は寒くなるのか? 冬は来るのか? 不安になります…

 

「靴下を履いて寝る」睡眠の質を上げる?下げる?

カテゴリー:院長スケジュール2024年09月26日(木)

寒い時は靴下をはいて寝るよ…という患者さんとの会話で見つけた記事です。

「靴下を履いて寝る」睡眠の質を上げる?下げる?

「冷え性がひどくて、靴下を履かないと眠れない」という方がいます。眠るために靴下を履く、という対策は、睡眠という観点では正解なのでしょうか?

靴下を履いて寝ると睡眠の質が下がる

「足先が冷えて眠れない」「冷え性だから靴下を履いて寝る」という方がいます。靴下を履いて寝るという行為は、そもそも冷え性の改善になっていないんです。なぜかというと、靴下を履いて寝ると、放熱ができず血流も悪くなるから。どんどん冷え性が進行しますし、結果的に睡眠の質も下がります。

冷え性改善のために何をするか
では、冷え性を改善するためにどうすれば良いのか。冷え性の改善策として、まずお風呂に入って血流を良くした上で、冷える前に寝ること。これが前提であり、重要です。お風呂に入って血流を良くしないとそもそも冷え性は良くならないですし、「冷える前に寝る」ということをしていくと、靴下を履かなくても眠れるようになります。
それでも靴下を履かないと…という方にお勧めしたいのは、もし2枚ばきをしているという方なら、1枚に減らすこと。それから、指先部分をカットした靴下を履くという方法です。例えば100円ショップで売られている靴下を買ってきて、指先から徐々に切っていき、最終的に靴下なしで寝られるように、段階的に慣らしていく方法です。
こうしたことを続けていくうちに、冬でも靴下なしで寝られるようになり、冷え性が少しずつ改善していきます。

「足首から先」「手首から先」の部分が出ていることが重要

靴下を履いて寝るのは冷え性を加速させ、睡眠の質を低下するというなら、半袖や短パンといった丈の短いパジャマを着て眠るほうが良さそうに感じますが、実はこれは逆で、睡眠の質が下がる可能性があります。なぜなら手首や足首から熱が逃げてしまうから。むしろ夏でも長袖・長ズボンの方が睡眠の質はよくなります。指先や足の指先と言ったように「足首より先」「手首より先」が出ていることが重要で、指先や足の指先が出ていれば放熱されるため、問題ありません。

子供が眠くなると手足が暖かくなるのは手足から熱を放散させているからなんです 体の中の熱処理が重要なんです。

温暖化により世界中で熱帯夜が急増 快眠を促す3つの方法

カテゴリー:院長スケジュール2024年09月11日(水)

「9月なのに暑くて寝られない…」という患者さんとの会話で見つけた記事です。
温暖化により世界中で熱帯夜が急増 快眠を促す3つの方法

9月に入っても昼間の最高気温が35℃以上の猛暑日と、夜間でも25℃を下回らない熱帯夜が続いています。

“寝苦しい夜が増えた”と実感している人も多いかと思いますが、このほどアメリカの気候研究機関がその科学的な裏付けとして「地球温暖化の影響で熱帯夜が世界各地で急増している」との報告を発表しました。

まず、報告を基に熱帯夜が急増している実態についてみてみましょう。
温暖化で熱帯夜の日数が世界的に急増

地球温暖化による熱帯夜の急増を報告したのは、アメリカの気候研究機関「クライメート・セントラル(Climate Central)」です。
クライメート・セントラルは、2023年11月に「2022年11月~23年10月が観測史上最も暑い1年。地球が過去12万5000年間で経験した最も高い気温だった」との報告を発表したことでも、注目を集めています。
クライメート・セントラルが今回行った分析では、地球を約30km四方の網目状に区切り、それぞれの地点で2014~23年の実際の気温と、「温暖化が起きなかった場合の仮想気温」を比較。それを基に、「温暖化によって熱帯夜が年間で何日間増えたか」についての算出を行いました。

その結果、熱帯夜が年間14日(2週間)以上増えた地域に住む人の数は約24億人、30日以上の区域では約10億人とされました。増加日数の最多はインドのグワハティ(Guwahati)で89.5日、インドネシアのチラチャプ(Cilacap)の85.4日が続きました。

「約30km四方の網目」には、もちろん日本の各都市も含まれています。都市別で最も熱帯夜が増えたとされたのは大阪の35.8日で、浜松が33.1日、神戸が31.9日などと続き、東京が26.7日、京都が17.4日となりました。

日本全体での増加日数は7.7日とされ、これまでほとんど熱帯夜が記録されていなかった札幌市でも0.2日、仙台市でも4.1日の増加がみられたと発表しています。
熱帯夜日数の増加が特に近年は顕著

日本の気象庁も、「大都市における熱帯夜数の長期変化傾向」を発表しています。

観測を開始した1879年以降、熱帯夜がなかった札幌で、初めて観測されたのは1981年に1日、1985年に1日のみでした。

ところが、温暖化による気候変動が懸念されるようになった21世紀に入ると、2019年に3日、21年に4日、23年には過去最多となる7日の熱帯夜が、観測されるようになりました。

仙台でも熱帯夜の観測は1940年代に1日、60年代に計2日、70年代に1日などと極めて少なかったのですが、2010年に初めて2ケタの10日を観測。以降16年を除いて毎年熱帯夜が観測されるようになり、23年にはついに36日を観測するようになったのです。

東京でも23年には57日と、過去最多を更新しました。

気象庁は、「熱帯夜、真夏日、猛暑日の年間日数は、札幌を除いて増加している」としたうえで、「各都市における長期変化傾向には、地球温暖化に加えて、都市化による気温上昇の影響が現れていると考えられる」との認識を示しています。

世界的な調査を行ったクライメート・セントラルも、「温暖化の影響は昼より夜が激しく、特にビル群が風を遮るヒートアイランド現象の起きやすい都市部で顕著に現れている」としています。
熱帯夜でも快眠を促す3つの方法

暑く寝苦しい熱帯夜が続くと身体に負担がかかり、眠りが妨げられることは心身に悪影響を及ぼします。そこで、「熱帯夜でも眠れる3つの方法」を教えて頂きました。

(1)エアコンはつけたままで
就寝中のエアコンは体に悪いと思われがちで、タイマーを使用している方も多いと思います。しかし、熱帯夜が続く近年は熱中症へのリスクが高くなっているため、エアコンの積極的な使用は必須です。温度は27℃、風量は弱や微など弱めに設定し、風を直接体に当たらないようにしてください。
就寝の30分程度前からエアコンのスイッチを入れておくと、あらかじめ快適な空間がつくられて、さらに眠りやすくなるのでおすすめです。

(2)部屋全体を快適な温度に
熱い空気は上、冷たい空気は下に溜まりやすい傾向があります。空気を循環させて寝室全体を快適な温度に保つため、エアコンと併せて扇風機やサーキュレーターを活用するのがおすすめです。
あくまで空気をかき混ぜることがポイントですから、扇風機などは体でなく、エアコンの送風口や天井などに向けてください。

(3)背中のムレを防ぐ
布団の中の湿度は、夏には背中で80%以上に達することがあるといわれ、これが原因で眠れなくなる人も多いようです。大きな寝返りがない状態が20~30分以上続くことで、深い眠りに達するのですが、背中がムレていると寝返りが増え、睡眠が妨げられてしまうことがあります。
ムレを防ぐには、熱伝導に優れて吸放湿性に富む麻のシーツや、通気性のある立体メッシュ、吸湿性のあるいぐさのシーツなどがおすすめです。

抱きまくらも背中が空いて、わきや膝の間にも隙間ができるので体感が涼しく、安心感も得られるので一石二鳥です。

「熟睡は、健康の基本です。自分の睡眠の質を確かめて問題があれば3つの方法で解決し、熱帯夜が続く寝苦しい夏を乗り切ってください」

かつて北日本では「お盆を過ぎると夜は急に涼しくなり、布団を掛けないで寝ると風邪をひく」と言われていました。ところが気象庁は3か月予報(8~10月)で、北海道・東北を含む全国的に「暖かい空気に覆われやすいため、向こう3か月の気温は高いでしょう」としています。

まだまだ続きそうな温暖化による熱帯夜の増加に対し、「3つの方法」を実践して、快適な眠りを確保していきましょう。

鍼灸も頭の熱を取るように治療することで睡眠の質を上げるお手伝いをすることができます。

夏バテは「脳の疲れ」の蓄積、脳が快適な温度は? 「25~27度」は身体に合わせた温度で高め

カテゴリー:院長スケジュール2024年09月06日(金)

「朝起きたら疲れてるんですよ。」という患者さんとの会話で見つけた記事です。

夏バテは「脳の疲れ」の蓄積、脳が快適な温度は? 「25~27度」は身体に合わせた温度で高め

良質な睡眠をとるためには日中の行動を工夫する必要があるという

朝起きた瞬間からもう疲れている……。そんな「朝バテ」に悩む人も増えた。酷暑に体力を奪われ、在宅勤務で運動量は激減。職場の人手不足で業務や責任は増えて疲れはたまるばかり。こうした新時代の疲労に打ち勝つためにはどうすればいいか。「環境」「睡眠」のキーワードから、具体的なノウハウを取材した。

【環境】
休暇をとってホテルでリフレッシュしたつもりでも、かえって疲労がたまることがある。

「枕が変わると眠れないと言われるように、どんなに豪華で快適だとしても、初めて泊まるホテルで1泊目から安眠するのは難しいです」

初めての場所で落ち着けないのは“本能”だという。

「安全を確認できない状況では、動物は命を狙われる恐れがあります。安全で安心できる空間は深い睡眠を得る上で必須の環境なのです」

理想的な空間環境とは?

「安全・安心と並んで重要な要素が快適性です。大切なことは、身体ではなく脳にとって最適な快適空間を作ることです」

夏は暑さで脳温度が上がるため深部体温を調節する自律神経中枢が酷使される。つまり、脳の疲れの蓄積が夏バテを起こすという。

「脳にとって快適な温度は23、24度と万人共通です。ただ、筋肉量が少ない日本人は体にとっての快適温度は平均して25~27度と高め。身体に合わせた温度こそが脳の疲労を起こすのです」

そのためにはエアコンを使って鼻から冷たい空気を吸って、脳を冷やす。一方、体は冷えないように頭寒足熱を徹底し、夜は一年中、冬用布団を使う。

「自然」もキーになる。

「音は危険を知らせるシグナルですから、自然音がかすかに聞こえる状態に安心します。そよ風が吹いて、風の音がして、少しにおいもする。自然の揺らぎがある状況に癒やされます」

■夕方にスクワット10回

では、部屋で波の音を流せば、癒やされるのか?

「波の音がするのに、マンション内の白い壁紙に囲まれていては五感が一致しないため違和感を覚えます。違和感は、安心できない環境を意味します」

とはいえ、生活の中で自然を感じるのは容易ではない人も。

「コンクリートの建物では、波の音よりむしろエアコンの音の方が自然で安心できることが分かっています。『自然音』は、その場所にふさわしい音のことを言うのです」

猛暑で、体のだるさを感じたり、食欲不振や不眠に悩む人も少なくない

【睡眠】

良質な睡眠が取れているサインは、寝る前にあくびが出るほど自然と眠くなる状態だ。

作業療法士(睡眠外来の経験も豊富)によると、夜に眠くなるリズムを作るためには、日中の行動を工夫する必要がある。ポイントは二つ。「朝の光を浴びること」「夕方の体温を1日の最高温度にすること」だという。

「朝、目の奥の網膜に光が当たると、体内時計がスタートして16時間後に眠たくなります」

朝の光の浴び方は、窓から1分間、顔を出すだけ。窓から顔を出せない人は、窓際1メートル以内で5~10分過ごすだけでもいい。窓際で朝の支度をするだけでOK。タイミングは起床後できるだけ早く、遅くても目覚めて4時間以内にする。窓際にベッドを置いて遮光カーテンを開けて眠れば、目覚める前からリズムを修正できる。

もうひとつの「夕方の体温を上げる」目的は、夜に体温を下げて眠たくするためだという。

体温の上昇に伴ってパフォーマンスが上がる。朝は低かった体温が徐々に上がり、起きて11時間後を境に放熱して、パフォーマンスも下げる。

「エアコンが利いた部屋で在宅ワークをする人は、夕方に放熱せず、体温が高いままだから夜になっても眠くならない」

そんな人は夕方、スクワットを10回しよう。1分程度の運動で、汗をかき、放熱する。運動強度は軽くていいが、頻度が大事。週4日以上行うと、リズムが整うようになる。

睡眠時間や寝返りの振動を計測するウェアラブル端末もある。

「睡眠スコアが算出されますが、日中の活動と照らし合わせるとよりデータを生かせます」

ウェアラブル端末で利用したいのが「心拍数」だという。

「起床時の心拍数が低いことが、質の良い睡眠の指標です」

例えば、出張から帰ってきた日、起床時心拍数が高かったら、疲れがたまっているとわかる。3日後の朝、心拍数が下がっていたら、3日間休めば体が回復するとわかる。

枕元にスマホを置くだけで、睡眠データを記録できる睡眠アプリも人気だ。話題なのが、睡眠を計測・記録するゲームアプリ「ポケモンスリープ」だ。

「ポケモンスリープを使ってよかったと言う患者さんは、ポケモンスリープをスタートすると画面が自動で暗くなるため、スマホから離れられるメリットを感じています。生体リズムを整えて良質な睡眠を取った上で、適切な食事や運動をプラスしていきましょう」

睡眠は大事ですよね。ゆっくり寝られる環境が理想の環境だと思います。

しんきゅう通信9月号

カテゴリー:院長スケジュール2024年08月30日(金)

しんきゅう通信月 9号 2024

しんきゅう通信9月号です

お米はできるか?心配です

鍼灸治療の事なら名古屋栄にある順風堂にお任せ下さい。