漢方薬の話を患者さんとしていた時に見つけた記事です。
漢方ブーム再来の理由は? 歴史の流れからみる現代漢方医学【漢方薬剤師が教える漢方のキホン】
皆さんは、漢方薬と聞くとどんな印象がありますか? 「苦いけど体によさそう」「葛根湯は知っているけど……」など、「そもそも漢方ってどんなもの? 」と思っている方も多いのではないでしょうか。そんな基本的な漢方に関する疑問や基礎知識を、漢方の専門家にわかりやすく解説してもらいます。
明治から昭和にかけて、衰退の危機から劇的な復興を遂げた日本の漢方医学。今回は、昭和から現代に続く漢方の歴史を解説します。
漢方医学の先人たちの遺志を引き継ぎつつ、湯本求真が昭和2年に「皇漢医学」を刊行します。傷寒論・金匱要略といった漢方のベースになる考えをもとに、豊富な参考文献を挙げて論じられる漢方の考えは、後進にも大きな影響を与えました。
そして、昭和25年頃にエキス製剤化された漢方薬が診療所で治療に使用されます。さらに、昭和32年に一般用漢方エキス剤が発売されます。
昭和42年になると漢方薬が医療用漢方製剤として医療保険適用になり、段階的にその数は増え、昭和57年の段階で148処方が薬価基準に収載されています。
平成になると、日本医学会分科会に日本東洋医学会が登録され、文部科学省の医学教育モデルに漢方医学が採録されるなど、さらに漢方は発展し続け、現在に至っています。
今漢方が再び注目されている理由とは?
今漢方が再び注目されている理由とは?
近年、漢方が再び注目されブーム化の流れがあります。一般的なドラッグストアでも簡単に漢方薬が手に入るようになり、西洋薬とうまく使い分けながら不調を治すという考え方が浸透しています。
西洋医学と漢方(東洋)医学のアプローチの違いとしてよく言われるのは、「“病気”をみるか、“病人”をみるか」ということ。西洋医学は、病原が明らかな症状に関しては強いのですが、その反面、病原が確定しないと治療へと進めません。
一方、漢方医学は病原がよくわからない体の不調にも対処できます。未病と呼ばれる、病気の前段階の状態からアプローチできるのも魅力です。患者の体質を見つつ、体全体のバランスを修正し、調子を整えていくのが漢方の基本理念です。
また、海外でも漢方薬があらためて人気を集めています。科学的な根拠に基づく検証が進み、従来の伝統医学のイメージからも徐々に変化しつつあり、代替医療としての可能性にも大きな関心が集まっているのです。漢方薬は、化学的に合成された西洋薬と違い、自然にある動植物・鉱物などを原料にした生薬を組み合わせて調合した薬です。副作用のリスクも西洋薬に比べ低いのが特徴です。
そもそも漢方薬は、免疫力を上げたり自律神経を整えたりすることで、病気にならない体作りを目的としています。それによって、症状が根本から改善したり、症状を緩和させることができるのです。
血流や水分の循環を改善することで栄養を全身に届けたり、胃腸の機能を回復させることで疲れやストレスに負けない体を作ることもできます。
漢方薬は、症状や体質に合わせて選ぶことで素早い効き目が感じられます。また、体質を根本から改善することができるので、治りにくい慢性の症状にも向いています。まずは、漢方の知識をきちんと学んだ医師や薬剤師の正確な診断を受けましょう。
漢方の誕生から現在まで
古代中国の医学の影響を受けつつも、日本で独自の発展を遂げ進化してきた漢方。衰退の危機を乗り越え、現在では西洋医学と対をなすほどに存在感を増しています。体のバランスを整え、未病からアプローチできるのも漢方ならではの利点です。
鍼灸治療も時代に合わせて進化したり古典を活用しています。
東洋医学を見直す時ですね。
睡眠について患者さんと話をしていた時に見つけた記事です。
人気の漢方コンサルタントに聞く、「何時間寝たか」より「何時に寝たか」が大切な理由
睡眠で大切なことは「何時間」ではなく「何時に寝たか」
健康維持のために、食事とともに睡眠が大切なことはよく知られています。中医学の観点から健康に役立つ「睡眠」の仕方について聞きました。
「昨日より10分早く寝る」が大事
「眠ることには、物理的に体を休めるだけでなく、さまざまな作用があります。睡眠時には、“脳の中の記憶と整理の定着”と“全身のさまざまな箇所の修復作業”が行われます。
睡眠は体のメンテナンス作業を行う時間。体の不調にも心の不調にも、どんな睡眠をとっているかが重要になります」
では、どのようなポイントを意識して睡眠をとるのがよいのでしょうか。
「私は、何時間寝たかよりも、何時に寝たかを重視します。理想は、23時から3時の間に熟睡できていること。中医学ではこの時間帯に眠っていることが重要と考えているため、例えば夜中の2時に寝て朝10時に起きる8時間睡眠よりも、22時に寝て朝5時に起きる7時間睡眠のほうが、体の不調は起こりにくく、疲労も回復しやすいと考えます」
◆理想は「23時から3時にぐっすり寝ている」こと
「アメリカの大学で行われた研究では、“毎日6時間の睡眠が2週間続くと、ふた晩徹夜したのと同じ脳の状態になる”との結果もあります。
睡眠不足の状態が続けば、めまい、頭痛、胃腸の不調、吹き出物などの身体的な症状や、イライラ、ケアレスミスの頻発、人間関係の不調和など、さまざまな問題を引き起こします。
ただし、23時から3時の間にぐっすりと眠っていることが理想とはいえ、私も含めてその時間に寝付くことが難しい場合もあります。
そこで導き出した結論が、“10分でも早く寝よう”です。週の半分でも、“昨日より10分早く寝る”を実践できれば、それまでより早い時間に寝る割合が増えます。体が10分早いリズムを覚えれば、次第に、以前より少しだけ早く眠くなるといった変化が起こります」
なぜ「23時から3時」が大事か
「23時から3時に寝ていること」の大事さには、「中医学の“気”と“血(けつ)”の概念が関係している」と言います。
◆眠ると“気”が体内を巡る
「中医学では、免疫力など外敵から体を守る力はすべて“気”という言葉で表現しています。私たちが日中に元気に活動できるのは、“気”が体の表面をめぐり、体を外敵から守るとともに、体を温めてくれるからです。
夜になって眠りにつくと、“気”は体内を巡り、臓腑(ぞうふ)の調整や修復を行うと考えられています。ですから、睡眠を十分にとらないと、体力を回復できないばかりか、臓腑の働きも悪くなってしまうのです」
◆“肝”の働きにも影響
「さらに、睡眠に大きく影響するのが“血”です。中医学で“血”とは、全身を巡り栄養を届ける血液や栄養分のことです。そして、“肝”という臓腑は“血”を蓄え、体の各部に必要な量の“血”を送っていると同時に、感情や思考、意志などの比較的高度な精神活動を担っていると考えられています。
午前1時を過ぎても眠らず活動していると、“肝”に“血”が集まらないので精神が不安定になってしまうことも。23時以降に活動することは精神を興奮させ、眠りを妨げてしまうのです」
だからこそ、「何時に寝ているか」がよい睡眠のために重要だと強調します。
「よい眠り」の目安とは
改めて、よい眠りとはどんなものなのでしょうか。
「“バタンキュー”と、横になったとたん気絶するように眠ってしまい、その前の記憶がほとんどないようなら、それは疲れすぎです。途中で目が覚めてもまたすぐに眠れて、朝はすっきり起きられるなら、特に質の悪い睡眠ではありません」
◆横になってどれくらいで眠れるか
「よい睡眠(眠りの質がよい)とは、『横になって10~20分以内に眠れる』『夜中に何度も目が覚めない』『夢を覚えていない』『朝すっきり起きられる』の4項目を満たすものです。
布団に入ってすぐ気絶するように眠るのではなく、横になり目をつぶって静かにしていたら、いつの間にか眠っている状態が理想的です」
すべてに当てはまらなくても、自身の感覚としてスムーズに寝つけている感覚があればあまり心配ないそうです。
◆夜中に何度目が覚めるか
「一方、悪い睡眠(眠りの質が悪い)とは、『布団に入って30分以上寝つけない』『布団に入るとすぐに気絶したように寝落ちする』『1回でなく、何度も目が覚めて、その後なかなか眠れない』『よく夢を見る、夢の内容を覚えている、悪夢を見る』『朝から体がだる重い』の5項目があてはまるものです。
眠りの質が悪くなっている場合、そこには必ず何かしらの原因があるので、それを解消すればば睡眠の質はおのずとよくなっていきます」
鍼灸治療は睡眠を質から改善します。鍼灸治療を受けるだけで勝手に体が睡眠の質を向上させるのです。
サプリ飲んでいるんですけど…健康に気を使っているんですけど…という患者さんとの会話で見つけた記事です。
よかれと思って「水の飲みすぎ」には要注意。残暑の勘違い健康法
「健康にいいから」と摂っていた食べ物が不調の原因に?
残暑が厳しいこの時季、疲れやすい、いつも眠い、便秘、暑いのに冷え性…といった不調を抱えている方はいませんか? 薬やサプリに頼る前に、変えるべきはじつは「食べ物」や「飲み物」かもしれません。今日から実践できる食べ物、飲み物の勘違いを教えていただきました。
「水分・玄米・豆乳」のせいで疲れや不眠に?残暑の不調の思わぬ原因
なにかと不調が出やすい残暑のこの時季。サプリメントを探したり、流行りの食事法、健康法を聞いたらとりあえず試してみたりする人も多いと思います。
「中医学では、“まずは食事と睡眠でなんとかしてみる”と考えます。薬はその後の話。健康に毎日を過ごしていくために肝心なことは、流行りの健康法や有名人のおすすめのサプリではなく、“あなたに合った食事と睡眠”なのです」
とくに「よかれ」と思って実践している食べ方、飲み方が不調を招いていることもあるそうです。
「ひとつの健康情報を知って、一度試してみることは悪くないですが、それがあなたに合っているとは限りません。試してみてどうかをきちんと観察しましょう。
様々な健康情報のなかには、『健康のためにはしない方がいい』とはっきり言えることもあります。今なにか不調を感じているなら、こんなことをしていないか、この2週間くらいの食事や飲み物の内容を、ちょっと振り返ってみてください」
多くの人が勘違いしていそうな、飲み方、食べ方の勘違いを教えていただきました。
●「1日水2L」がかえって不調のもとになります
体にいいはずの「水」も摂りすぎると不調の原因に
「『テレビで1日に水を2L飲むといいという情報を見たので、毎日がんばって飲んでいます』という方がとても多いのですが、それは美容や健康のためになりません。
水はもちろん大事ですが、とにかくたくさん飲めばいいというものではありません。飲み過ぎれば胃腸の負担になり、ひどいむくみや頻尿など、さまざまな不調の原因になるからです」
「さらに水の飲み過ぎで胃腸が弱れば、食べた物をきちんと消化できず、栄養も上手く体に吸収できなくなり、体を温める力や、血や栄養を体のあちこちに届ける力が弱くなってしまいます。その結果、冷えやすい、疲れやすいなどの不調を招くことにも。
巡りがよくなるどころか、過剰な水のせいで巡りにくい体になり、溜まった不要物がさらに巡りを妨げるという悪循環が起こるのです」
「水は、のどが乾いたときに、常温のものを少しずつ飲みましょう。“1日に〇L”という風に、数字を考えて飲まないようにしましょう。
例外は、感覚機能が衰えてのどの渇きを感じにくくなる、高齢の方です。高齢の方の場合は、のどの渇きを感じる前にこまめに水分を補給しましょう」
また、水の量を気にするよりも、お菓子やアイス、ジュースなど、本来必要のないもの、冷たいものを減らす方がおすすめです。
●玄米が本当に合う人は少数です
「玄米は栄養価の高い食べ物ではありますが、食物繊維がとても多いため、食べる人を選ぶ食材です。食物繊維が多いということは、イコール消化しにくい、ということ。消化しにくいということは、栄養を吸収しにくい、エネルギーに変えにくい、体の一部に変換しづらいということです」
「ですから今あなたが健康な状態で、もっと健康になるために玄米を選ぶならよいのですが、胃腸が弱い人、便秘、下痢、食欲不振などがある人は摂らない方がよいですし、また、疲れやすい人や体力が落ちているときなどにも合いません」
胃腸はあまり強くないけれど、できるだけ健康にいいものを食べたい人は、なにを選べばいいでしょう?
「玄米と白米の間の“分づき米”にするのがおすすめです。どのお米の場合でも、しっかり噛んで食べてくださいね」
●豆乳は牛乳の代わりにはなりません
「カフェなどで、健康を気にして牛乳の代わりに豆乳を選ぶ方がいるようですが、それが本当に健康によいとは限りません。牛乳と豆乳はまったく別物なので、“豆乳を飲めば牛乳の代わりになる”“豆乳の方が牛乳より健康的”ということではありません」
「牛乳はカルシウムを多く含んでいるので、とくにカルシウムを多く必要をするお子さんやお年寄りが飲むのはよいでしょう。中医学の考え方では、牛乳は肌や体の乾燥によいとされています。豆乳にはイソフラボンやレシチンといった、体によい成分が入っています。それぞれに別の栄養があるのです」
「どちらも気をつけるべきは、冷たい状態のものや、脂肪分の多いものは消化しにくく、胃腸の負担になりやすい、という点です。毎日のようにそういう飲み物を飲んでいるとしたら、牛乳でも豆乳でも、体内に偏りを生む可能性があります」
注意すべきは、舌苔がある人。
「とくに、舌の表面が苔で真っ白な人は、体に不要物が溜まっているサインです。その場合は冷たい牛乳や豆乳は不要物をさらに増やすので、その場合は控えましょう」
身体に良いものでも摂り過ぎや摂らなさ過ぎは良くないです。
ちょうど良いが難しい世の中です。鍼灸治療はあなたにとってのちょうど良い治療になります。
なにか不調を感じているなら、“よかれ”と思って続けているものが原因かもしれません。ちょっと今摂っている飲み物、食べ物を振り返ってみてください。
寝た気がしない。目が覚めてしまうという患者さんとの会話で見つけた記事です。
睡眠不足にならないポイントは?万病のもと「睡眠負債」に注意しよう【専門家が解説】
本当は怖い睡眠不足!あなたは大丈夫?睡眠負債に注意
睡眠不足は眠気や倦怠感、頭痛などを引き起こします。寝不足が慢性化すると「睡眠負債」が起こり、身体的な不調や精神的な不調の大きな原因に。健康に及ぼす悪影響や病気のリスク、睡眠不足にならないためのポイントを解説します。
睡眠不足ってどんな状態?
睡眠不足は「寝不足」とも呼ばれ、睡眠時間が十分ではなく、日中に眠気や倦怠感、頭痛などが起こる状態のことを指します。
厚生労働省が発表した「令和元年 国民健康・栄養調査の結果」によれば、男性の37.5%、女性では40.6%の人が1日の平均睡眠時間が6時間未満という結果が出ています。中でも、女性の40~50代では4割を超える人が睡眠時間が6時間未満ということがわかったのです。
「睡眠全体の質に満足できなかった」人は男性が21.6%、女性が22.0%。「日中、眠気を感じた」人は男性が32.3%、女性が36.9%と、十分な睡眠が取れていない人や、睡眠に対して不満を持っている人は少なくありません。
睡眠には「疲労回復」「記憶の整理」「傷ついた細胞の修復や体の成長を促す」という大切な役割があり、不足するとさまざまな問題が生じます。
■睡眠不足が続くと「睡眠負債」が起こる
「睡眠負債」とは、日々の寝不足が借金のように積み重なった状態のこと。毎日1~2時間ほどのほんの少しの睡眠不足がじわじわ積み重なると、慢性的な睡眠不足となり、身体的な不調や精神的な不調が現れるようになります。
睡眠負債は、長期間続くほど心身に大きな影響を及ぼすため、注意が必要です。
数週間続いた場合……自律神経が乱れ、高血圧や不整脈につながる
数か月続いた場合……ホルモンバランスが乱れ、肥満や脂質異常、糖尿病につながる
数年続いた場合……精神神経系の異常につながり、抑うつ状態を引き起こしやすくなる
15年ほど続いた場合……脳内の老廃物といわれるアミロイドβなどが除去されにくくなり、認知機能の低下、アルツハイマー病を引き起こしやすくなる
眠気や倦怠感、頭痛なども睡眠不足のサインですが、その他にも以下のようなサインが見られることがあります。
■間食や夜食に甘いものが食べたくなる
寝不足によって脳の機能低下が起こると、満腹ホルモンが減少し、食欲増進ホルモンが増加します。そのため「朝昼晩の三食以外の間食や夜食で甘いものが食べたくなる」という症状が起こりやすい状態に。
糖分を取り過ぎると、メラトニン(質の良い睡眠を促す物質)の分泌の遅れを招くため、悪循環になってしまう可能性があります。
■氷や飴などをガリガリ噛む
寝不足になるとセロトニンが低下し、気分が不安定になりやすくなります。
噛むというリズム運動はセロトニンの分泌を促す効果があり、心のバランスを取るためや目を覚ますためなど、寝不足の症状をカバーするために無意識に氷や飴などをガリガリ噛んでしまう人もいます。
■その他のサイン
その他にも、寝不足になると以下のようなことが起こりやすくなります。
忘れっぽくなる
部屋やデスクが散らかりやすくなる
人や物などによくぶつかるようになる など
睡眠不足によって起こる症状
睡眠不足になると、以下のようにさまざまな症状が起こります。
ストレスが増える
イライラする、怒りっぽくなる(キレやすい)
倦怠感
頭痛
集中力や注意力が低下する
血圧が上がる
睡眠障害
ここからは、それぞれの症状について詳しく解説していきます。
■イライラする、怒りっぽくなる(キレやすい)
睡眠不足になると、些細なことでイライラしたり、怒りっぽくなったりします。いわゆる「キレやすい」という状態です。
睡眠不足によって交感神経が優位になると、アドレナリンが分泌されます。アドレナリンには攻撃性を増す作用もあるため、イライラしやすくなるのです。
■倦怠感
睡眠不足になって睡眠リズムが崩れると、メラトニンが減少して睡眠が浅くなり、なかなか寝付けないなどの症状が現れます。
すると、ホルモン分泌や体温調節がうまくいかなくなり、疲労が十分に回復せず、倦怠感となって現れるようになります。
■頭痛
睡眠不足になると、脳の酸素欠乏状態が続き、頭の血管の収縮や筋肉が過剰に緊張することで、頭痛が引き起こされます。
■集中力や注意力が低下する
寝不足になると、脳が十分に働くことができなくなり、集中力や注意力、判断力、記憶力などの低下が起こります。
寝不足は、勉強や仕事での思わぬミスや事故につながる可能性も。また、意欲低下が見られることもあるようです。
■血圧が上がる
睡眠不足によって交感神経が優位になるとアドレナリンが分泌されますが、アドレナリンには血圧を上昇させる作用があります。
寝不足が続くと、アドレナリンなどのホルモンの影響によって、夜も血圧が高くなる可能性があるでしょう。血圧が高い状態が続くと、循環器系疾患のリスクが高まります。
■ストレスが増える
睡眠中は、脳内にたまった情報の整理も行います。そのため、蓄積されたストレスも睡眠によって減少する仕組みです。しかし、睡眠不足になると、情報整理が十分行われなくなり、ストレスがたまったままになってしまいます。
また、睡眠不足が続くこと自体もストレスになります。ストレスの増加によって、睡眠障害を引き起こしてしまうこともあるため、注意が必要です。
■睡眠障害
睡眠障害とは、睡眠に関連する多種多様な病気の総称です。睡眠不足症候群、入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒、熟眠障害、特発性過眠症、ナルコレプシー、睡眠時無呼吸症候群など、さまざまな疾患があります。
たとえば睡眠不足症候群は、慢性的な睡眠不足によって、日中に過眠(日中、目覚めていられないような病的な眠気)が起こる状態を指します。睡眠不足症候群の人は、平日は3~4時間睡眠、週末に10時間以上眠るなどの生活を繰り返している人が多いです。
睡眠不足になると、このような睡眠障害を引き起こしやすくなるため、注意しましょう。
ここからは、睡眠不足が与える影響やリスクについて解説します。
■免疫力の低下
ウイルスや細菌に対する免疫力は、睡眠中に維持や強化が行われます。そのため、睡眠不足は免疫力の低下を引き起こします。
睡眠時間が5時間未満の人は、8時間睡眠の人と比較すると、風邪をこじらせて肺炎になるリスクが1.4倍ともいわれており、健康に悪い影響があります。
■生活習慣病やさまざまな病気のリスク上昇
睡眠は、生活習慣病とも深い関係があることが知られています。質の悪い睡眠は、高血圧、糖尿病や狭心症、心筋梗塞、脂質異常症などの生活習慣病にかかるリスクを高める原因となるのです。
その他、うつ病や認知症などのリスクを高める要因でもあります。
■肥満につながる
睡眠不足になると、グレリン(食欲を刺激するホルモン)の分泌量が増加し、レプチン(満腹感を与えるホルモン)の分泌量が減少します。
食事をしてもなかなか満腹感を得られなくなることで、食べ過ぎてしまいやすくなり、肥満につながります。そして、肥満になると、生活習慣病のリスクが高まることに。
薬物治療をしても生活習慣病がなかなか改善しない患者さんの中には、睡眠に問題を抱えている人も多いと考えられています。
■体臭が強くなる
睡眠不足や偏った食生活などの不規則な生活は、皮脂の過剰分泌につながり、体臭が出やすくなります。また、生活習慣が乱れると汗に悪臭の原因になるアンモニアや乳酸などが高濃度で含まれるようになり、体臭が強くなることも。
寝不足になるとストレスも増加しますが、ストレスも体臭をきつくする原因です。体臭が気になってきたという人は、睡眠不足を改善することで症状が緩和される可能性もあるでしょう。
■短い睡眠時間は経済損失にもつながる
睡眠が大切だとはわかっていても忙しく、睡眠時間が短くなっている人も少なくないようです。しかし、睡眠不足になると、集中力や注意力、判断力、記憶力などが低下します。
アメリカのシンクタンク「ランド研究所」の調査研究によれば、日本人の睡眠不足を原因とした国家レベルの経済的損失は約15兆円ともいわれており、調査対象となった国のうちでも最大。
短い睡眠時間は個人だけではなく、国の経済にも影響を与えているのです。
■自分に合った十分な睡眠時間を取る
睡眠不足を防ぐためには、十分な睡眠時間を取ることが大切です。睡眠時間に絶対的な基準はなく、最適な睡眠時間は、体質や年齢などさまざまな要因によって個人差があります。
自分にとって十分な睡眠時間が取れているかどうかを判断するポイントは「日中に眠気でつらくならず、覚醒して過ごせるかどうか」。
睡眠時間は長過ぎても短過ぎても健康に悪影響を及ぼすため、自分に合った睡眠時間を取ることが大切です。
ベストな睡眠時間の目安は6~8時間前後といわれています。しかし、睡眠時間は加齢によって短くなるもの。これは年を重ねれば誰にでも起こる可能性がある自然な変化であるため、無理に若い頃のようにたくさん寝ようとせず、今の自分に合った睡眠時間を取るといいでしょう。
■朝起きたら太陽の光を浴びる
睡眠リズムが崩れると、体内時計が狂ってしまい「なかなか寝付けない」「朝すっきり目覚められない」など、余計に睡眠不足になってしまいます。
朝起きてから太陽の光を浴びると、ずれてしまった体内時計をリセットできます。朝起きたらカーテンを開けるようにするといいでしょう。また、散歩やウォーキングなど軽い運動もおすすめです。
■カフェインの量を少なくする
コーヒーや紅茶、緑茶などに含まれるカフェインには強い覚醒効果があり、飲み過ぎると寝付きが悪くなり、睡眠不足を招く原因になります。
昼過ぎ~夕方頃にカフェインを摂取すると、夜に寝付きが悪くなるなど睡眠に影響する可能性があるため、摂取するタイミングや量に注意しましょう。
■睡眠の質を高める
睡眠は、量(睡眠時間)だけではなく、質も重要です。長く寝ても、疲労回復できていなければ意味がありません。睡眠の質を高めるためには、以下のポイントを意識するといいでしょう。
日中は散歩などで体を動かし、活動的に過ごす
短時間の昼寝を取り入れる
寝る前にぬるめのお風呂に入浴する
寝る前の激しい運動は避ける
寝る前にスマホやパソコンを使わない
寝ている間にスマホの通知音や着信音が鳴らないようにしておく など
睡眠不足は万病のもと!睡眠負債に注意しよう
睡眠不足が続くと、眠気、イライラ、倦怠感、頭痛、集中力や注意力の低下、ストレス増加、睡眠障害や生活習慣病などの病気のリスク上昇など、健康にさまざまな悪影響を与えます。
毎日1~2時間ほどの寝不足だったとしても「睡眠負債」として蓄積していき、健康に影響するため注意が必要です。日中に眠くならないよう、十分な睡眠を取るようにしましょう。
睡眠は大事ですよね。鍼灸治療は睡眠の質を改善します。
8月 11日(木)
12日(金)
13日(土)
14日(日)
お休みさせていただきます
「暑い 暑い」という患者さんとの会話で見つけた記事です。
命の危険も? 熱中症対策の「携帯扇風機」が逆効果になりかねないワケを医師に聞く
携帯扇風機で脱水状態に?
手軽に涼を得られるグッズとして重宝する「携帯扇風機」(ハンディーファン)。屋外で使っている人もよく見かけますが、気温や使い方によっては、脱水状態を招き、熱中症につながる恐れがあるとの情報もあります。事実でしょうか。内科医に聞きました。
【危険!】携帯扇風機、屋外で脱水症状にならないように使うコツ
単独使用で脱水状態の恐れ
Q.まず、体温調節のために汗がどういう役割を果たすか教えてください。
「汗が皮膚の表面から蒸発するときに熱を奪うことにより、体温を下げる役割があります。汗による熱の放散は、熱中症を防ぐために大切なことの一つです」
Q.屋外で携帯扇風機だけを使っていると、脱水症状を引き起こす恐れもあるというのは事実でしょうか。
「事実です。実際には暑い環境にいるにもかかわらず、携帯扇風機による風で涼しさを感じて油断してしまい、水分摂取を怠ると、脱水症状となり、熱中症になる危険性があります。また、携帯扇風機によって汗を急速に乾かしてしまうことで、本来の汗の役割である、気化熱によって体温を下げるという役割が十分に果たせない可能性があります」
Q.特に猛暑の中で使った場合の危険性を教えてください。
「猛暑の中での携帯扇風機は、熱風を体に送ることになるので、余計に暑さを感じる可能性もあり、危険です。首には太い血管があり、熱中症予防のためには首を冷やすことが大切ですが、逆に首元へ熱風を当てる行為は、熱中症を起こしやすくしてしまうので、注意が必要です」
Q.屋外、しかも猛暑の中で、携帯扇風機を使って、熱中症対策をする適切な方法を教えてください。
「猛暑の時の屋外では、基本的に携帯扇風機の効果は『ほぼない』と考えてください。なるべく暑さを回避し、水分摂取を小まめにすることが基本です。やむを得ず屋外で過ごすときに携帯扇風機を使用するのであれば、風を当てる体の部位に水分をスプレーしたり、速乾性に優れる生地をぬらしたものを首に巻いた状態で風を当てたりして、工夫してください」
暑いときにハンディファンは重宝しますよね。便利なものでも頼り過ぎないという警告でしょうか?
屋外でのコロナ感染予防にマスクを外しているときの顔の周りの空気を動かすという効果はあると思います。涼しいですしね。
ダイエットの話が増えています。そんな時に見つけた記事です。
あなたはどっち?「低糖質ダイエットに向いている人」or「向いていない人」
今回のお悩み
ごはん、パン、麺類が大好きで、甘いものもよく食べています。
低糖質ダイエットをはじめてみたいのですが、ずっと続けられるか不安で…。
自分が低糖質ダイエットに向いているかは、どう判断すればいいのでしょうか?
糖質オフが向いているのは「これからダイエットをはじめる人」
低糖質ダイエットについては、専門家によってさまざまな意見があります。
低糖質ダイエットを長期間続ける場合、「向いている」「向いていない」をはっきり分けるのは難しいと考えています。
というのも、子どもの頃からごはんを主食にしてきた人にとって、主食を完全に抜く厳しい糖質制限を長期間続けるのは難しいからです。
また、糖質は、体内ですばやくエネルギー(熱)になったり、運動後の筋肉の回復を助けたりする働きもあり、長期間の厳しい糖質制限で代謝が落ちることも考えられます。
そのため、低糖質ダイエットは“導入”の1か月だけ、糖質をとり過ぎている食生活のリセットのために実践するとよいでしょう。
例えば、次のようなタイプの人です。
<低糖質ダイエットが向いているタイプ>
□これからダイエットをはじめる
□むくみやすい
□丼物、麺類など単品メニューをよく食べる
□ごはん、麺などを大盛りにすることがある
□お菓子を毎日食べている
□糖分の入った甘い飲みものをよく飲む
糖質は体内で水分と結合して筋肉などに蓄えられますが、最初の1か月に糖質を制限することで余分な水分が抜け、むくみがとれて体重が1.5kgほどダウンする人も見られます。
反対に、次のような人は、糖質をこれ以上制限する必要がないといえます。
<低糖質ダイエットが向かないタイプ>
□仕事で外回りをしていてよく歩くなど、日常生活の活動量が多い
□筋トレ、ジョギングなど運動習慣がある
□過去に糖質制限でめまい、倦怠感などの不調を起こしたことがある
□1食の主食の量は、ごはん茶碗1杯分、麺1玉程度
□お菓子、甘い飲みものは、ほとんどとらない
筋肉作りには、たんぱく質だけではなく「糖質」も必要
ダイエットの導入に糖質を制限する場合、お菓子、飲みものなど嗜好品の糖質から減らしていきましょう。主食は、完全に抜くとストレスになってしまうので、朝昼は適量(ごはん茶碗1杯など)をとり、夜は量を控えめにします。
そして、筋肉など体の材料になる「たんぱく質」、代謝などに関わる「ビタミン・ミネラル」を意識的にとることも大切です。
筋トレをして筋肉量アップを目指している場合、糖質を控え過ぎないようにしましょう。たんぱく質とともに、良質な糖質(ごはん、いも、豆類などのデンプン)、ビタミン、ミネラルをとることで、運動時のエネルギー代謝や筋肉の回復がスムーズになります。
1か月の糖質オフの後は「脂質オフ」の食生活に切り替えを
低糖質ダイエット1か月後からは、お菓子は控えつつ、朝昼夜の主食を「ごはん1杯」など適量にし、“脂質オフ”の食生活に変えていきましょう。
揚げものなどの油脂を多く使う料理、肉料理ばかりに偏らないようにします。また、パスタ、パンなども脂質が多くなりがちなので、主食はごはんをメインに。
ただし、魚介類のDHA、EPAなどの良質な脂質は健康によい影響をもたらすので、積極的にとりましょう。
さらに、食品添加物が含まれる加工食品に偏らないよう、生鮮食品を中心としたナチュラルな食生活を心がけることも大切です。
このように、ダイエットの導入に糖質のとり過ぎをリセットしたうえで、余分な脂質をオフしましょう。食生活の乱れがだんだん整い、甘いもの、脂っこいものを欲しない健康的な嗜好に変化していきます。
一つの栄養成分を摂取しないようにするダイエットはあまり賛成はできませんが、明らかに食べ過ぎの世の中ではこういう方法もありだと思います。
鍼灸治療の事なら名古屋栄にある順風堂にお任せ下さい。